相対取引は一対一の取引

わたしたちはいろいろな目的を持って投資取引を行いますが、その投資取引の形式は、市場取引の相対取引のどちらかに分けられています。

簡単に説明をすると、市場取引が多数対多数の売買取引とすると、相対取引は一対一の取引ということになります。
市場取引での投資の中で代表的なものは、株式市場で企業の株を銘柄として売買取引する株式投資になり、また、相対取引での投資では、土地などを売買する不動産投資になるでしょう。

市場取引では、不特定多数の売り手側と買い手側とが、それぞれに取引条件を提示し、それぞれの条件に見合う売買取引が成立することになります。
一方の相対取引では、売り手側と買い手側とがそれぞれに条件を提示し、その条件をすり合わせていき、相互に納得のいく条件に達した場合に売買取引が成立することになります。

このように、投資取引の種類などによって市場取引が向いているもの、相対取引が向いているものへとおおよそ分けられる形にになっていますが、投資の中には、同じ投資の種類であっても、市場取引で行うものと相対取引で行うものとを、わたしたち投資家が選ぶことができるものもあり、その代表的なものが、通貨を銘柄として売買取引を行うFXになります。

FXでは、外国為替市場で売買取引が行われている世界各国の通貨を、互いに売買していきながら利益を求めていくことになりますが、これを取り扱っているFX取引業者の形態により、市場取引か相対取引かの違いがあるために、投資家がどのFX取引業者を利用するかによって取引の特徴も大きく変わってくるのです。

FXでは市場取引を取引所取引と呼び、また相対取引を店頭取引と呼んでおり、日本のFX取引業者の多くは、店頭取引でFXをあつかっています。

取引所取引の場合には、わたしたち投資家の注文は取引業者に仲介され、その注文はマーケットメーカーと呼ばれる金融機関を通じて、市場取引が行われることになり、また、取引業者はマーケットメーカーから提示された外国為替市場の相場レートなどを投資家に伝えることになります。

一方、店頭取引では、投資家の注文は取引業者が取引相手となり、この両者の間で一対一の売買取引が行わることになります。
このことにより、顧客である投資家が利益を得ると、取引業者が損失を被る形になってしまうために、取引業者は、顧客である投資家との取引と反対の内容の取引を、カバー先と呼ばれる金融機関と行うことによって、この損失を回避する方法をとっています。
また、顧客が損失を出した場合には、これは取引業者の利益となりますので、カバー先との取引を行わずそのまま利益とする場合もあるのです。

このように、店頭取引のFXでは取引業者を相手にした取引になりますので、実際の相場レートとは若干の違いがあり、また、手数料などの設定も取引業者の裁量によって様々なものが用いられていることが一般的になります。